3行まとめ

  • 児童手当は所得によらず高校生年代まで支給され、月額は3歳未満15,000円、3歳以上10,000円、第3子以降は30,000円。
  • 第3子は上の子から数える。18歳年度末を過ぎた兄姉は、22歳年度末まで親に経済的負担がある間だけ数に入り、確認書の提出が要る。
  • 支給は原則、申請した月の翌月分から。出生や転入は翌日から15日以内の申請が目安になる。

この記事でわかること

  • 児童手当の対象年齢と月額、振り込まれる月
  • 「第3子以降」の数え方と、大学生の兄姉の扱い
  • 上の子の年齢で月額が変わる時期
  • 申請が要る場面と、遅れたときの扱い
  • 手当の使い道についての公的な調査

記帳したら、金額が変わっていた

子どもは3人。ある年の6月に通帳を記帳すると、児童手当の振込がいつもより少なくなっていた。手続きをした覚えも、通知を読んだ覚えもはっきりしない。思い返すと、春に一番上の子が社会人になったところでした。

児童手当は、子どもの人数だけでなく、きょうだいの年齢と、上の子の生計費を親が負担しているかどうかで月額が変わります。下の子には何も起きていないのに金額が動くので、仕組みを知らないと戸惑いやすいところです。金額の表だけでなく、数え方と時期まで見ておくと、家計の見通しが立てやすくなります。

児童手当は、誰にいくら支給されるのですか

結論から言うと、0歳から高校生年代までの子を養育している人に、1人あたり月10,000〜30,000円が支給されます。2024年(令和6年)10月分からの拡充で、所得によらず対象になり、支給期間が高校生年代まで延び、第3子以降は月3万円に増えました。

児童手当の月額(子ども1人あたり。こども家庭庁「児童手当制度のご案内」)
子どもの年齢第1子・第2子第3子以降
3歳未満15,000円30,000円
3歳以上、高校生年代まで10,000円30,000円

「高校生年代」は、18歳に達した日以後の最初の3月31日までのことです。児童手当法はこの範囲を年齢で定めており、条文に高校への在学は条件として書かれていません。振込は2・4・6・8・10・12月の年6回で、それぞれ前月までの2か月分がまとめて入ります。たとえば6月の振込は、4月分と5月分です。

受け取る人は、原則として子を養育している親です。父母が離婚協議中などで別居し生計が別の場合は、子と同居している人に支給されます。公務員は市区町村ではなく勤務先に申請し、勤務先から支給されます。振込先は、原則として受給者本人名義の口座です。

第3子は、どう数えるのですか

第3子は、年齢が上の子から順に数えて3人目以降の子です。ただし、子どもが3人いれば3人目が第3子になるとは限りません。こども家庭庁の資料も、この点を注記しています。

数に入るのは、手当の対象である高校生年代までの子と、その兄姉です。兄姉は、18歳年度末を過ぎてから22歳に達した後の最初の3月31日までで、親に経済的負担がある子に限られます。法律の言葉では、監護に相当する世話や保護をし、生計費の相当部分を負担していることが条件です。この間の兄姉は数に入りますが、その子の分の手当は出ません。

たとえば19歳の大学生、16歳、10歳の3人なら、大学生の生計費を親が負担している場合は、16歳が第2子で月10,000円、10歳が第3子で月30,000円となり、合計は月40,000円です。一番上の子が親の負担を離れた場合は、16歳が第1子、10歳が第2子となり、合計は月20,000円に変わります。

子ども3人の数え方の例(19歳・16歳・10歳。編集部の計算例)
一番上の子の状況16歳の子10歳の子月額の合計偶数月の振込
親に経済的負担がある第2子 10,000円第3子 30,000円40,000円80,000円
親の負担を離れた第1子 10,000円第2子 10,000円20,000円40,000円

就職や仕送りの有無で「経済的負担がある」と言えるかどうかは、家庭の事情によって分かれます。国の資料の一般的な説明だけでは判断できないので、迷ったら市区町村の窓口で確かめます。

第3子の数え方を3つの区分で示した図。1は18歳年度末までの子で、手当の対象になり、数にも入る。2は18歳年度末を過ぎて22歳年度末までの兄姉で、親に経済的負担がある間は数に入るが、その子の分の手当は出ない。確認書の提出が要る。3は22歳年度末を過ぎた子、または親の負担を離れた子で、数に入らない。
図1:第3子の数え方の3つの区分。こども家庭庁「『第3子以降』のカウント方法について」と児童手当法をもとに作成しました。

月額が変わる時期を先に見ておく

児童手当法では、金額が減るときの改定は、その事由が生じた月の翌月から行われます。上の子が22歳年度末を迎えて数から外れる場合、事由は3月31日なので、4月分から下がると読めます。4月分は6月に振り込まれるので、通帳で気づくのは6月です。冒頭の場面は、このような流れにあたります。

高校生年代の子の手当そのものは、18歳に達した後の最初の3月分で終わります。3月分は4月の振込に入るので、これが最後の支給になります。大学や専門学校の入学金や学費の支払いが続く時期に、手当の振込は終わることになります。家庭ごとに、子どもの生まれ年を並べて、どの年の何月から月額が変わるかを書き出しておくと、予定を立てやすくなります。

申請が要る場面

児童手当は、認定の請求をしないと始まりません。支給は原則として請求した月の翌月分からで、遅れた月の分は原則として受けられません。出生や転入の場合は、翌日から15日以内に申請すれば、月末近くの出生などで月をまたいでも申請した月の分から支給されます。出生と転入のほかに、次の場面でも手続きが要ります。

手続きが要る4つの場面を示した図。1は出生で、翌日から15日以内に現住所の市区町村へ申請する。2は転入で、転出予定日の翌日から15日以内に転入先へ申請する。3は公務員になった、やめたときで、翌日から15日以内に市区町村と勤務先へ届け出る。4は18歳年度末を過ぎた兄姉を数に入れるときで、確認書を提出する。
図2:手続きが要る4つの場面。こども家庭庁「児童手当制度のご案内」「もっと子育て応援!児童手当」をもとに作成しました。

金額が増える場合も、自動では増えないことがあります。法律は、増額の改定は請求した月の翌月からと定めています。上の子の分を数に入れるための確認書を含め、状況が変わったら早めに窓口へ確かめると安心です。年1回の現況届は原則不要になりましたが、市区町村の判断で求められる場合はあります。なお2024年の拡充時に設けられた、さかのぼって受け取れる申請の猶予期間は、2025年3月31日で終わっています。

手当の行き先を決める

使い道に決まりはなく、家庭ごとに違います。参考になる公的な調査は、厚生労働省が2012〜2013年に中学生以下の子をもつ9,973人に行ったものです。使い道(予定を含む、複数回答)は「子どもの教育費等」44.2%が最も多く、「子どもの将来のための貯蓄・保険料」は21.8%でした。一番上の子の学齢で見ると、0〜3歳は貯蓄・保険料が46.0%、中学生では2.7%に減り、教育費等は20.0%から62.1%に増えていました。

拡充前の古い調査なので、今の家庭にそのまま当てはまるとは限りません。それでも、小さいうちは取り分け、学齢が上がると今の教育費に回す家庭が多かったという傾向は読み取れます。貯め方の違いは教育資金の貯め方の記事で、学費の支援は奨学金の記事で整理しています。

通知や通帳を見返す前に、家庭で手を動かしてみる工夫を三つ挙げます。

家庭で試す3つの工夫

  1. きょうだいの年表を作る:子どもの生年月日を並べ、18歳年度末と22歳年度末の年月を書き込みます。月額が変わる時期が一目で見えます。
  2. 振込額を書き出す:今の月額と、偶数月の振込額を計算します。上の子が数から外れた後の額も並べると、差が具体的になります。
  3. 手続きの担当を決める:出生、転居、転職、上の子の進路が変わる時に誰が窓口へ確かめるかを、家族で決めておきます。

声かけの言い換え例

  • 「手当が減ったから節約して」→「来年の春から金額が変わるから、一緒に見ておこうか」
  • 「あなたが就職したから減ったのよ」→「制度の数え方が変わる時期なんだよ」
  • 「手続きは任せたよ」→「引っ越しの日に合わせて、誰が窓口に行くか決めよう」
  • 「このお金は全部学費だから」→「手当の行き先を、家族で決めておきたいんだ」

チェックリスト

  • 子ども全員の18歳年度末と22歳年度末を書き出した。
  • 今の第何子にあたるかと、月額を確かめた。
  • 18歳年度末を過ぎた子がいれば、確認書の要否を窓口で確かめた。
  • 出生や転居の翌日から15日以内という目安を、家族で共有した。
  • 振込先が受給者本人名義の口座になっているか確かめた。

家庭の工夫だけで抱え込まないために

この記事は、児童手当の仕組みを公的な資料で整理したもので、個別の受給の可否や金額を判定するものではありません。上の子を数に入れられるか、別居や離婚協議中に誰が受け取るかは、事情によって扱いが変わります。判断はお住まいの市区町村(公務員は勤務先)の窓口に確かめてください。例の金額は編集部の計算で、制度は改正されることがあるので、最新は公式の案内で確かめてください。

配偶者からの暴力で住民票を移せない場合や、離婚協議中で別居している場合には、受給者を変更できるよう必要な書類が案内されています。書類がそろわないときも含めて、現住所の市区町村に相談できます。

手当が減って学費や生活費の見通しが立たないときは、高校や大学の窓口、市区町村の相談窓口に話す選択肢があります。手当の範囲で抱え込まず、他の公的な支援と合わせて確かめてみてください。

よくある質問

児童手当はいくらもらえますか。所得制限はありますか。
月額は1人あたり3歳未満15,000円、3歳以上高校生年代まで10,000円、第3子以降は30,000円です。2024年10月分からの拡充で、所得によらず支給の対象になりました。振込は偶数月の年6回です。
大学生の兄や姉がいると、第3子に数えられますか。
22歳に達した後の最初の3月31日までで、親が世話や生計費の負担をしている場合は数に入ります。その場合は「監護相当・生計費の負担についての確認書」などの提出が必要です。大学生本人の分の手当は出ません。
申請を忘れていました。さかのぼって受け取れますか。
原則として受け取れません。支給は申請した月の翌月分からで、遅れた月の分は原則として受けられないと案内されています。出生や転入は、翌日から15日以内なら申請した月の分から支給されます。災害などやむを得ない理由があるときは窓口に相談してください。
高校を卒業した子の手当はいつまでですか。
18歳に達した後の最初の3月分までです。3月分は4月の振込に入るので、これが最後の支給になります。その後は、親に経済的負担がある間、第3子の数え方にだけ含まれます。

出典・参考

  • こども家庭庁「児童手当制度のご案内」
    https://www.cfa.go.jp/policies/kokoseido/jidouteate/annai(確認日 2026-11-01)。
    この出典で確認した記述
    支給対象は0歳から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの児童を養育している方。支給額は3歳未満15,000円、3歳以上高校生年代まで10,000円、第3子以降30,000円。第3子以降は児童と兄姉等のうち「年齢が上の子から数えて3人目以降の子」。偶数月に前月までの2か月分を支給(例:6月に4月分と5月分)。出生・転入は現住所の市区町村へ認定請求書を提出し、公務員は勤務先に申請。原則として申請した月の翌月分から支給。出生日や転入日の翌日から15日以内の申請で申請月分から支給。公務員になった・退職したなどの場合も翌日から15日以内に届出・申請。添付書類の例に監護相当・生計費負担の確認書。現況届は令和4年6月分以降原則不要だが、市区町村の判断で求められる場合がある。本文の表、振込月、「申請が要る場面」、図2の根拠。
  • こども家庭庁「もっと子育て応援!児童手当」
    https://www.cfa.go.jp/policies/kokoseido/jidouteate/mottoouen(確認日 2026-11-01)。
    この出典で確認した記述
    新たに申請が必要な方として、高校生年代の子を養育している方、所得上限超過で受給していなかった方、18歳到達後の最初の3月31日を過ぎ22歳到達後の最初の3月31日までの兄姉等の監護や生計費の負担をしている方(「監護相当・生計費の負担についての確認書」等の提出が必要)などを挙げる。令和7年3月31日までの申請で令和6年10月分から支給(申請猶予期間)。本文「申請が要る場面」、よくある質問2の根拠。所得によらず対象となること・隔月支給への変更は、こども家庭庁のリーフレット(https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fb3dbb28-102a-4840-90a5-00ad2e0d117f/5d364161/20260324policies-kodomokosodateshienkinseido-12.pdf)「所得によらず、支給の対象となります」「4か月に1回から、2か月に1回の支給になります」「令和6年10月分から拡充」で確認した。
  • こども家庭庁「『第3子以降』のカウント方法について」(PDF)
    https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/6a83b8eb-4e0e-4754-b96d-c83e66a6ac81/ef950131/20240809_policies_kokoseido_jidouteate_mottoouen_05.pdf(確認日 2026-11-01)。
    この出典で確認した記述
    「『第3子以降』のカウント対象の年齢がこれまでの18歳年度末から22歳年度末まで延長されます。(子供が3人以上いる場合に必ずしも『第3子以降』としてカウントされるわけではありません。児童の兄姉等については監護に相当する世話等をし、その生計費を負担している必要があります。)」「児童の兄姉等 18歳に達する日以後の最初の3月31日を経過した後の22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあって親等に経済的負担のある子をいいます。」本文「第3子は、どう数えるのですか」、図1の根拠。19歳・16歳・10歳の例は、この定義と月額から編集部が計算した。
  • 児童手当法(昭和46年法律第73号)(e-Gov法令検索)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/346AC0000000073(確認日 2026-11-01)。
    この出典で確認した記述
    第3条第1項「この法律において『児童』とは、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者であつて、日本国内に住所を有するもの又は留学その他の内閣府令で定める理由により日本国内に住所を有しないものをいう。」第6条関係の定義「第三子以降算定額算定対象者」「二十二歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者(中略)のうち、個人受給資格者によつて監護に相当する日常生活上の世話及び必要な保護並びにその生計費の相当部分の負担が行われている者」。第8条第2項「児童手当の支給は、受給資格者が前条の規定による認定の請求をした日の属する月の翌月から始め、児童手当を支給すべき事由が消滅した日の属する月で終わる。」同条第4項「毎年二月、四月、六月、八月、十月及び十二月の六期に、それぞれの前月までの分を支払う。」第9条第1項「増額することとなるに至つた場合における児童手当の額の改定は、その者がその改定後の額につき認定の請求をした日の属する月の翌月から行う。」同条第3項「減額することとなるに至つた場合における児童手当の額の改定は、その事由が生じた日の属する月の翌月から行う。」本文「月額が変わる時期」「申請が要る場面」の根拠。4月分から下がり6月の振込で気づく、3月分が4月の振込で最後になるという時期は、これらの条文から編集部が読み取ったもの。条文は e-Gov 法令API(https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/346AC0000000073)で取得して確認した。
  • こども家庭庁「児童手当Q&A(基本的な取扱い)」
    https://www.cfa.go.jp/policies/kokoseido/jidouteate/faq/ippan(確認日 2026-11-01)。
    この出典で確認した記述
    Q1で第3子以降の数え方と兄姉等の定義。Q2・Q3で、出生の翌日から15日以内の申請で原則申請月分から支給され、申請が遅れると原則として遅れた月分の手当は受けられないこと。Q5で、振込先は原則として受給者本人名義の口座に限られること。就職した兄姉の扱いはこのページに記載がないため、本文では窓口での確認を促した。別居については同庁「配偶者と別居されている場合の取扱いについて」(https://www.cfa.go.jp/policies/kokoseido/jidouteate/faq/ippan2)で、離婚協議中で別居し生計が同じでない場合は児童と同居している人に支給されること、離婚協議中を示す書類や、DVで住民票を移せない場合の資料を現住所の市区町村に提出することを確認した。
  • 厚生労働省「(平成24年)児童手当の使途等に係る調査 調査結果の概要」(PDF)
    https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11906000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Ikuseikankyouka/0000013252.pdf(確認日 2026-11-01)。
    この出典で確認した記述
    調査対象は中学校3年生以下の子どもと同居する18歳以上の男女9,973サンプル、インターネット調査、平成24年10月〜平成25年2月。PDF4ページ、使途(予定含む)複数回答:子どもの教育費等44.2%、子どもの生活費33.8%、子どもに限定しない家庭の日常生活費29.4%、子どもの将来のための貯蓄・保険料21.8%。一番上の子どもの学齢別:教育費等 0-3歳20.0%、中学生62.1%。PDF5ページ:貯蓄・保険料 0-3歳46.0%、中学生2.7%。本文「手当の行き先を決める」の根拠。調査は2024年の拡充前のもの。

この記事について

本記事は家庭での話し合いを整理した一般的な情報であり、特定の学校の合否・優劣・進学先を判断・推奨するものではありません。個別の家計・投資の助言や、特定の金融商品の推奨も行いません。費用・選抜・支援制度は年度や地域によって変わるため、公式情報をご確認ください。制度・統計の内容は各資料の公表時点のものであり、更新されることがあります。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

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