【2025年版】知らないと大損！2024年10月から変わる「新しい児童手当」3つの重要改正をFPが徹底解説
子育てには何かとお金がかかるもの。「将来の教育費は足りるかな？」「もらえるはずの手当を見逃していないかな？」そんなお金の不安、少しでも解消しませんか？2024年10月から、子育て世帯の家計に直結する「児童手当」が大きく変わります。知っているだけで家計がぐっと楽になる、子育て世代必見のマネー情報を、ファイナンシャル・プランナーである編集長が図解するように分かりやすくお届けします。我が家はどう変わるのか、しっかりチェックしていきましょう！
所得制限撤廃＆高校生まで延長！対象者が大幅拡大
今回の改正で最もインパクトが大きいのが、所得制限の撤廃と支給対象年齢の拡大です。これまで「うちは収入が多いから対象外」と諦めていたご家庭も、必ず確認してください。
ざっくり言うと？
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 0歳から高校卒業年齢（18歳に達する年度末）までの子どもがいるすべての世帯 |
| 主なメリット | 世帯の所得にかかわらず、満額の児童手当が受け取れる。高校生の教育費負担を軽減できる。 |
| 相談・申請先 | お住まいの市区町村の役所（子育て支援課など） |
詳しく解説！
これはどんな制度？
これまでの児童手当には、扶養親族の数に応じた「所得制限限度額」と「所得上限限度額」という2つのラインがありました。所得が所得制限限度額を超えると手当額が子ども1人あたり月額5,000円（特例給付）に減額され、所得上限限度額を超えると支給が完全になくなっていました。しかし、2024年10月分からはこの所得制限が完全に撤廃されます。これにより、これまで特例給付だった世帯や、支給対象外だった世帯も、所得に関係なく満額の児童手当（3歳未満は月15,000円、3歳以上は月10,000円）を受け取れるようになります。さらに、支給対象が中学卒業までから高校卒業（18歳に達する日以後の最初の3月31日まで）まで延長されます。大学受験や進学準備で出費がかさむ高校生の時期に、月額10,000円（年間12万円）の支援が受けられるのは、家計にとって非常に大きな助けとなるでしょう。
どうすれば利用できる？
現在、児童手当や特例給付を受給している世帯は、原則として新たな手続きは不要です。自動的に新しい制度に移行します。ただし、これまで所得上限を超えていて支給が停止されていた世帯や、新たに対象となる高校生の子どもがいる世帯は、改めて申請が必要になる可能性が高いです。お住まいの自治体からのお知らせや広報を必ず確認し、不明な点があれば早めに問い合わせましょう。
注意点は？
この改正は2024年10月分の手当から適用されます。新しい支給サイクル（後述）により、この改正が反映された最初の支給は2024年12月になる見込みです。「まだ振り込まれない」と慌てないようにしましょう。
第3子以降は月3万円に倍増！「多子加算」が超手厚く
お子さんが3人以上いるご家庭には、さらに嬉しいニュースです。多子世帯への支援が大幅に強化され、家計へのインパクトは絶大です。
ざっくり言うと？
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 3人以上の子どもを養育している世帯 |
| 主なメリット | 第3子以降の手当額が、0歳から高校卒業まで一律で月額30,000円に大幅増額される。 |
| 相談・申請先 | お住まいの市区町村の役所（子育て支援課など） |
詳しく解説！
これはどんな制度？
現行制度では、第3子以降の子どもへの増額（多子加算）は、3歳から小学校修了までの期間に限り月額15,000円が支給されるというものでした。これが新制度では、第3子以降は年齢に関わらず、0歳から高校卒業まで一律で月額30,000円に倍増します。例えば、第3子が1歳の場合、年間の受給額は18万円（1.5万円×12ヶ月）から36万円（3万円×12ヶ月）へと、なんと18万円も増える計算になります。この手厚い支援が高校卒業まで続くため、総額では非常に大きな差となります。
「第3子」の数え方も変わる？
これまで、多子加算の対象となる「第3子」を数える際、上の子どもが高校を卒業するとカウントから外れていました。そのため、長子が高校を卒業すると、第3子だった子が第2子扱いになり、手当額が減ってしまうケースがありました。今回の改正では、このカウント方法も見直される方針です。まだ詳細は確定していませんが、大学生など年長の兄姉も子どもの数としてカウントされるようになり、末の子が「第3子」としての増額を受けやすくなる見込みです。これにより、年齢差のある兄弟姉妹がいるご家庭でも、手厚い支援が継続されやすくなります。
注意点は？
ご自身の家庭がどのパターンに当てはまり、手当額がいくらになるのか、一度シミュレーションしてみることをお勧めします。自治体のウェブサイトなどで情報が公開されたら、必ずチェックしましょう。
支給が年6回に！こまめな給付で家計管理が楽になる
手当の総額だけでなく、受け取り方にも変更があります。地味な変更に見えますが、日々の家計管理に嬉しい変化をもたらします。
ざっくり言うと？
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | すべての児童手当受給世帯 |
| 主なメリット | 支給が年3回（4ヶ月ごと）から年6回（2ヶ月ごと）になり、家計計画が立てやすくなる。 |
| 相談・申請先 | お住まいの市区町村の役所（子育て支援課など） |
詳しく解説！
これはどんな制度？
これまで児童手当は、原則として毎年6月、10月、2月に、それぞれ前月までの4ヶ月分がまとめて支給されていました。これが2024年12月の支給から、毎年偶数月（2月、4月、6月、8月、10月、12月）に前月までの2ヶ月分が支給される形に変わります。年間の支給総額が変わるわけではありませんが、受け取る頻度が倍になります。
どう変わる？
支給サイクルが短くなることで、2ヶ月に一度、定期的にお金が入ってくることになります。これにより、4ヶ月に一度のまとまった入金を待ちわびたり、つい使いすぎてしまったり…といった事態を防ぎやすくなります。給食費や習い事の月謝、教材費など、毎月コンスタントにかかる費用に計画的に充当しやすくなるのが大きなメリットです。家計簿をつけているご家庭では、収入と支出の管理がよりスムーズになるでしょう。
注意点は？
制度移行期にあたる2024年10月は、現行制度での最後の支給月（6月～9月分）となります。そして、新しい制度での最初の支給は、10月・11月分がまとめて12月に支給される予定です。支給月と支給額のサイクルが変わることを、家計管理の上で念頭に置いておきましょう。
まとめ
今回の児童手当制度改正は、「所得制限の撤廃と高校生までの対象拡大」「第3子以降の増額」「支給回数の増加」という3つの大きな柱で、子育て世帯の家計を力強くサポートするものです。特にこれまで対象外だったご家庭や、お子さんが多いご家庭にとっては、まさに朗報と言えるでしょう。この機会を逃さず、ご自身の家庭が受けられる恩恵を最大限に活用してください。まずは公式サイトで最新情報を確認したり、お住まいの自治体に問い合わせることから始めてみましょう。
※免責事項：本記事に掲載されている情報は、記事作成時点のものです。税制や制度は法改正により変更される可能性があります。また、本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品を推奨するものではありません。制度の利用や投資に関する最終的な判断は、必ず公式サイトで最新の情報をご確認の上、ご自身の責任で行ってください。
